ブログ運営で知っておきたい法律|初心者にもわかる7つの基本ルール

ブログ運営のための法律のアイキャッチ ブログ

ブログを真剣に運営していると、少しずつ気になってくるのが法律のことです。

「ほかのサイトの文章は、どこまで引用していいのだろう」

「商品画像をブログに載せても大丈夫?」

「アフィリエイト広告であることは、どこに書けばいい?」

このような疑問を持つのは、決して考えすぎではありません。

むしろ、読者に安心して読んでもらえるブログを作ろうと考えているからこそ、気になる部分だと思います。

ただ、ブログ運営に関係する法律は一つではありません。

著作権法、景品表示法、個人情報保護法など、聞き慣れない名前がいくつも出てきます。

一度にすべてを覚える必要はありません。

まずは、自分のブログに関係しやすいところから、一つずつ確認していきましょう。

※この記事は、個人ブログを運営するうえで知っておきたい一般的な法律の考え方をまとめたものです。個別のトラブルや判断が難しいケースについては、弁護士などの専門家へ相談してください。

ブログ運営は法律と無関係ではない

個人が趣味で書いているブログであっても、インターネット上で文章や画像を公開している以上、法律と無関係ではありません。

特に注意したいのは、次のような場面です。

  • ほかのサイトの文章や画像を使う
  • 芸能人や一般の人について書く
  • 商品やサービスを紹介する
  • アフィリエイト広告を掲載する
  • お問い合わせフォームを設置する
  • 自分の商品やサービスを販売する

とはいえ、ブログを運営するために、法律の専門家になる必要はありません。

大切なのは、「何をしてはいけないか」を丸暗記することではなく、問題になりそうな場面に気づけるようになることです。

迷ったときに一度立ち止まり、調べられる状態を作っておくだけでも、トラブルの多くは避けやすくなります。

1.文章や画像を扱うときの著作権

ブログ運営で最も身近な法律の一つが、著作権法です。

文章、写真、イラスト、音楽、動画など、創作されたものには著作権が発生する可能性があります。

インターネット上で公開されているからといって、自由にコピーして使えるわけではありません。

文化庁も、文章や画像などを複製する行為には、原則として著作者の権利が関係すると説明しています。

ほかのブログの文章をそのまま使わない

ほかのブログで分かりやすい説明を見つけても、その文章を丸ごとコピーして自分の記事へ載せることは避けましょう。

少し言葉を入れ替えただけでも、文章の構成や表現がほとんど同じであれば、問題になる可能性があります。

参考にした情報は、自分で内容を理解したうえで、自分の言葉と自分の構成で書くことが基本です。

単語や一般的な事実まで独占されるわけではありませんが、その人ならではの表現や文章は尊重する必要があります。

画像検索で見つけた画像も自由には使えない

Googleなどの画像検索に表示された写真やイラストも、自由に使える画像とは限りません。

画像検索は、インターネット上にある画像を探すための機能です。

「検索結果に出てきたから使ってよい」という意味ではありません。

ブログで画像を使う場合は、次のような方法を選ぶと安心です。

  • 自分で撮影または作成した画像
  • 利用規約を確認したフリー素材
  • 正式に購入した有料素材
  • 使用許可を得た画像
  • 広告サービスから提供されている商品画像

フリー素材であっても、商用利用の可否、加工の可否、クレジット表記の要否などは素材サイトによって異なります。

「フリー」という言葉だけで判断せず、利用規約まで確認しておきましょう。

温かなワークスペースのひととき

2.引用には守りたい基本ルールがある

ほかのサイトや書籍の文章を紹介したい場合は、「引用」という方法があります。

ただし、出典を書けば、どのような使い方でも引用になるわけではありません。

引用として扱うには、一般に次のような点が重要になります。

  • 自分の文章が中心になっている
  • 引用部分が必要な範囲に収まっている
  • 自分の文章と引用部分が明確に分けられている
  • 引用した文章を勝手に書き換えていない
  • 引用元を明記している

例えば、他サイトの記事をほぼ全文掲載し、その下に短い感想を付けただけでは、自分の文章が中心とは言いにくくなります。

一方で、自分の考えを説明するために必要な一部分だけを示し、その内容について十分な説明や意見を加える形であれば、引用として整理しやすくなります。

出典を書けば画像も引用できるとは限らない

文章と同じ感覚で、他サイトの画像やグラフを掲載するのは注意が必要です。

記事の内容を説明するうえで本当にその画像が必要なのか、自分で作成した図や文章では代用できないのかを考えてみましょう。

単に記事を見栄えよくするために画像を掲載する場合は、引用ではなく転載と判断される可能性があります。

判断に迷う場合は、無理に使わず、自分で図を作成するか、使用許可を取る方法が安全です。

3.商品を紹介するときの景品表示法

アフィリエイトブログでは、商品やサービスを魅力的に伝える必要があります。

ただし、商品を売りたい気持ちが強くなりすぎて、実際よりも良く見せる表現にならないよう注意が必要です。

景品表示法では、実際よりも著しく優れていると思わせる表示や、取引条件が実際よりも著しく有利だと思わせる表示などが規制されています。

例えば、確かな根拠がないのに次のような表現を使うのは避けたほうがよいでしょう。

  • 必ず稼げます
  • 誰でも簡単に成功します
  • 絶対に痩せます
  • 業界で一番人気です
  • 今だけ半額です

本当に裏付けられるデータがある場合を除き、「必ず」「絶対」「一番」といった断定的な言葉には注意が必要です。

自分の体験と一般的な効果を分けて書く

自分が商品を使って良い結果を得たことを書くのは問題ありません。

ただし、自分に起きた結果が、すべての読者にも起きるような書き方は避けましょう。

例えば、

「この方法で私は3キロ減りました」

という体験談と、

「この方法なら誰でも3キロ痩せます」

という説明では、意味が大きく異なります。

体験談を書く場合は、

  • 自分の場合はどうだったのか
  • 使用した期間はどのくらいか
  • 商品以外に行っていたことはあるか
  • 効果には個人差があること

などを丁寧に書くと、読者にも誤解されにくくなります。

誇張せずに書くことは、商品の魅力を弱めることではありません。

良かった点と気になった点の両方を書くほうが、かえって信頼される記事になることもあります。

4.アフィリエイト広告は広告だと分かるようにする

アフィリエイト広告を掲載する場合は、読者が「この記事には広告が含まれている」と分かる状態にしておくことが大切です。

2023年10月1日から、広告であることを隠すステルスマーケティングは、景品表示法の規制対象となっています。

個人のアフィリエイトブログであっても、広告主との関係や記事作成への関与のされ方によっては、ステルスマーケティングの問題が生じる可能性があります。

そのため、ブログ内には次のような表記を入れておくと分かりやすいでしょう。

当サイトでは、アフィリエイト広告を利用しています。

表記する場所は、読者が記事を読む前、または広告を見る前に認識できる場所が基本です。

例えば、次のような場所が考えられます。

  • サイト上部
  • 記事本文の冒頭
  • 広告リンクの近く
  • サイドバーの上部

プライバシーポリシーの中にだけ書いておくよりも、実際に広告を見る記事上で分かるようにしておくほうが親切です。

また、商品提供を受けた記事や、広告主から依頼された記事の場合は、

  • 商品提供を受けています
  • 広告を含みます
  • PR記事です

など、その関係が読者に伝わる表現を入れておきましょう。

静かなホームオフィスの風景

5.人物について書くときは名誉やプライバシーに注意する

ブログでは、商品だけでなく、会社、店舗、芸能人、知人などについて書くこともあります。

その際は、名誉毀損やプライバシーの侵害につながらないよう注意が必要です。

本当のことなら何を書いてもよいわけではない

「事実であれば問題ない」と思われることがありますが、必ずしもそうとは限りません。

本人が公表していない私生活上の情報を、本人の許可なく公開すれば、プライバシーの問題になる可能性があります。

また、特定の人物や会社について、社会的評価を下げるような内容を書けば、名誉毀損などの問題になることもあります。

特に注意したいのは、次のような内容です。

  • 本名や住所、勤務先などを無断で掲載する
  • 個人が特定できる写真を無断で掲載する
  • 確認していない噂を書く
  • 店員や担当者を実名で批判する
  • 感情的な言葉で相手を攻撃する
  • SNSの投稿を無断で転載する

不満のある出来事について書く場合でも、事実と自分の感想を分けて整理しましょう。

「最低の店だった」と断定するのではなく、

「私が利用したときは、注文から提供まで時間がかかりました」

と、自分が実際に経験した範囲を書くほうが、読者にも状況が伝わりやすくなります。

相手を攻撃することではなく、読者に情報を届けることを目的にすると、文章も冷静に整えやすくなります。

6.お問い合わせフォームと個人情報保護

ブログにお問い合わせフォームやコメント欄を設置すると、名前やメールアドレスなどを取得する場合があります。

アクセス解析ツールや広告サービスを使用しているブログでは、Cookieなどを通じて利用者に関する情報が取り扱われることもあります。

そのため、どのような情報を、何の目的で利用するのかを、プライバシーポリシーに記載しておくことが大切です。

プライバシーポリシーに書いておきたい内容

ブログの構成によって異なりますが、一般的には次のような項目を記載します。

  • 取得する情報
  • 情報を利用する目的
  • 個人情報を適切に管理すること
  • 第三者への提供について
  • お問い合わせ窓口
  • アクセス解析ツールについて
  • 広告配信サービスについて
  • Cookieの利用について

例えば、お問い合わせフォームで名前とメールアドレスを取得する場合は、

「お問い合わせへの回答に利用します」

というように、利用目的を明らかにします。

ほかのブログのプライバシーポリシーをそのままコピーすると、自分が使っていない広告サービスや解析ツールまで記載してしまう可能性があります。

ひな形を利用する場合も、自分のブログの内容に合わせて修正しましょう。

7.自分の商品を販売する場合は特定商取引法を確認する

アフィリエイト広告で他社の商品を紹介するだけであれば、自分自身が商品の販売者になるわけではありません。

しかし、自分で次のような商品やサービスを販売する場合は、特定商取引法が関係する可能性があります。

  • 有料教材
  • 電子書籍
  • オンライン講座
  • コンサルティング
  • 会員制サービス
  • オリジナル商品
  • 有料の相談サービス

インターネットを通じて商品やサービスを販売する通信販売では、販売者名、住所、電話番号、販売価格、支払方法、返品条件など、一定の事項を表示する必要があります。

そのため、販売を始める場合は、「特定商取引法に基づく表記」というページを用意するのが一般的です。

個人ブログでも氏名や住所が必要になる場合がある

自分の商品を販売する場合、ブログ上では屋号やニックネームだけを使っていても、特定商取引法上は販売者の氏名や住所などの表示が必要になる場合があります。

消費者庁の案内では、屋号だけの表示や、不正確な住所表示は認められないとされています。

自宅住所を公開したくない場合は、利用する販売プラットフォームの表示機能や、適法に利用できる住所貸しサービスなどを含め、販売開始前に確認しておきましょう。

販売方法やサービス内容によって必要な表示が変わるため、この部分は特に、専門家や公的な相談窓口へ確認したほうが安心です。

免責事項を書けば何をしても許されるわけではない

ブログには、次のような免責事項が掲載されていることがあります。

  • 情報の正確性を保証しません
  • 損害について責任を負いません
  • リンク先の内容について責任を負いません

こうした説明を掲載すること自体には意味があります。

しかし、免責事項を書いたからといって、著作権侵害や虚偽の表示などが許されるわけではありません。

また、どのような内容でも一切責任を負わないと一方的に宣言すれば、必ず有効になるというものでもありません。

免責事項は、法律を避けるための文章ではなく、ブログで提供する情報の範囲や利用上の注意点を、読者に分かりやすく伝えるためのものと考えるとよいでしょう。

公開前に確認したいブログ運営の法律チェックリスト

記事を公開する前に、次の項目を簡単に確認してみましょう。

文章と画像

  • ほかのサイトの文章をそのまま使っていないか
  • 画像の利用規約を確認したか
  • 引用部分と自分の文章が明確に分かれているか
  • 引用元を記載しているか

商品紹介と広告

  • 広告であることが読者に分かるか
  • 根拠のない効果を断定していないか
  • 自分の体験と一般的な効果を分けているか
  • 古い料金やキャンペーン情報を掲載していないか

人物や会社についての記述

  • 個人を特定できる情報を無断で掲載していないか
  • 噂や未確認情報を書いていないか
  • 感情的な攻撃になっていないか
  • 事実と自分の感想を分けているか

ブログの固定ページ

  • プライバシーポリシーがあるか
  • 免責事項があるか
  • お問い合わせ先が分かるか
  • 商品を販売する場合は必要な表示があるか

すべてを一度に完璧にする必要はありません。

まずは自分のブログに関係する項目から確認し、足りないページや表記を少しずつ整えていきましょう。

温かなワークスペースの午後

法律を知ることは、ブログを怖がることではない

法律という言葉を聞くと、難しく感じたり、何か間違えていないか不安になったりするかもしれません。

しかし、ブログ運営に必要な法律の知識は、ブログを書く人を縛るためだけのものではありません。

文章や画像を作った人の権利を守ること。

商品を選ぶ読者を守ること。

個人情報を預けてくれた人を守ること。

そして、自分のブログを余計なトラブルから守ること。

そのために知っておきたいルールです。

ブログを長く続けていると、使うサービスや収益化の方法も変わっていきます。

最初に作ったプライバシーポリシーや広告表記が、現在のブログに合わなくなっていることもあります。

半年に一度程度でも構いません。

利用している広告、アクセス解析、販売サービス、掲載画像などを見直してみましょう。

法律をすべて暗記する必要はありません。

「この画像は使って大丈夫だろうか」

「この表現は言い切りすぎていないだろうか」

そうやって公開前に一度立ち止まれることが、安心してブログを続けるための大切な習慣になります。